コンプレッサーどっちを選ぶ?レシプロVSスクリュー
### 20馬力コンプレッサーの比較:レシプロ vs スクリュー
こんにちは!機械屋ジーエムの吉見です。今回はコンプレッサーを選ぶ際に、レシプロ(ピストン式)とスクリューのどちらに?
このコンプレッサーの選択。どちらが自社に適しているのか迷うことが多いです。特に20馬力(15kW)クラスのコンプレッサーを導入する場合、用途に合わせた選択が重要になります。この記事では、レシプロとスクリューの違いを**吐出量**を中心に比較していきます。今日、たまたまお客様から頂いた課題です。勉強したので、記事にしました。
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## **1. レシプロコンプレッサー(ピストン式)**日立ベビコン
### **基本スペック(15U-9.5VD)**
- **出力**:15kW(約20馬力)
- **吐出圧力**:0.93MPa
- **吐出空気量**:1,200L/min
- **特徴**:
- ピストンが上下運動することで空気を圧縮
- 高圧の空気を供給できる
- 断続的な運転が基本(長時間の連続運転には向かない)
- 比較的安価で導入コストが低い
- 騒音が大きめ
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## **2. スクリューコンプレッサー**コベルコ
### **基本スペック(VS15)**
- **出力**:15kW(約20馬力)
- **吐出圧力**:0.7MPa
- **吐出空気量**:2,000L/min
- **特徴**:
- 2本のスクリューが回転しながら空気を圧縮
- 吐出量が多く、安定したエア供給が可能
- 連続運転に適している
- 騒音が少なく静か
- 導入コストは高めだが、ランニングコストが低い
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## **3. レシプロとスクリューの吐出量比較**
| コンプレッサー種類 | 出力 (kW) | 吐出圧力 (MPa) | 吐出空気量 (L/min) |
|----------------|----------|--------------|----------------|
| **レシプロ(15U-9.5VD)** | 15 | 0.93 | **1,200** |
| **スクリュー(VS15)** | 15 | 0.7 | **2,000** |
### **違いのポイント**
1. **スクリューの方が吐出量が多い!**
- スクリュー:2,000L/min
- レシプロ:1,200L/min
- **スクリューの方が約67%多くの空気を供給できる**
2. **レシプロの方が高圧**
- レシプロ:0.93MPa
- スクリュー:0.7MPa
- **高圧が必要な用途ならレシプロが有利**
3. **長時間運転ならスクリューが有利**
- レシプロは断続的な運転が基本
- スクリューは**長時間の連続運転に向いている**
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## **4. どっちを選ぶべき?**
✅ **レシプロコンプレッサー(15U-9.5VD)を選ぶ場合**
- 初期コストを抑えたい
- 高圧(0.93MPa)が必要
- 短時間の作業向き
- メンテナンスが簡単
✅ **スクリューコンプレッサー(VS15)を選ぶ場合**
- 吐出量が多い(2,000L/min)が必要
- 連続運転をしたい
- 静音性を求める
- ランニングコストを抑えたい
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## **5. 結論**
- **短時間の使用、高圧が必要ならレシプロ(15U-9.5VD)**
- **長時間運転、大量のエア供給が必要ならスクリュー(VS15)**
用途に合わせて最適なコンプレッサーを選びましょう!
お問合せはジーエムまでお願いいたします。